ペソアの詩を
八男(はちおとこ)


ペソアの詩を
目で追っては 口ずさんでいる

詩がこんなに偉大なものなのだと
気付かされるとともに

自分が今まで一度も
詩を書いたことがないことに気付かされた


今まで詩だと思って書いていたものは
幼いころ必死になった 犬の絵の延長だ
それがいい


密かな野心が生まれる
ペソアの読者になりたいと

読者になりきって 畑に突き刺さる電柱のように 
静かに いびつに 眠ってしまいたい


ペソアの読者として 詩と結合を果たせれば
1万の犬の絵を書くことよりもはるかに


そこに 何かがあることに 涙を浮かべることができるはずだ 





自由詩 ペソアの詩を Copyright 八男(はちおとこ) 2012-05-26 11:19:12
notebook Home 戻る  過去 未来