Gentle Rain
南 さやか

怯えた目をして 君は
フロントガラスを見つめてる

けっして僕とは目を合わせないように
それとも 心の導線を伝う火の かすかな匂いに
一時間先のことを思いながら

君は窓を開けて 風を入れる


何をそんなに クールダウンしたいの?

火照った膝に降る雨が一粒残らず
君の一部になって行く



別れようか… 退屈な毎日と

次第に激しくなる雨音を聴きながら
向かうべき場所へ 僕らは急ぐ




自由詩 Gentle Rain Copyright 南 さやか 2012-05-21 00:28:44
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