中川達矢

雨はやわらかい線をともなって
ねむりを誘い
さそり座のアンタレスが輝くころには
夏らしい秋がおとずれている

今はししが野にかえり
地の上を歩く季節
かえるは家を守ることなく
足の吸盤を田で洗う

一人は二人、二人は三人という
自然法則に従って
子孫が親となる

いまここから見ている
月が太陽の光に添うように
やどるがつづく


自由詩Copyright 中川達矢 2012-05-05 22:16:00
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