卵
千波 一也
きみの涙は
あたたかかったから、
時間はけっして
冷たくなんか
ないね
願いも祈りも
こわれもの
そうでなければ
未来のすべては意味をうしなう
昨日も今日も
探しもの
とべないつばさを
守るため
きみの
笑顔は揺れていたから、
時間はけっして
停められない
ね
隠せるものは
ひとつだけ、だよ
ちいさく
まあるく
ころり、ぽかり、と
ね
自由詩
卵
Copyright
千波 一也
2012-04-30 21:12:34
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【きみによむ物語】