剥がされる言葉達へ
beebee






言(コトバ)が
剥がされている
という状況
あり方
それに対する思い
惜別ではなく
決別ではなく
哀悼ではなく
非難でもなく
そこにある姿として
ある
置かれている
書いてある
言葉が



”それはあたかも冷たい澄んだ水を湛えたガラス
コップの縁に写り込む周りを取り込んで水滴がこ
こにあるようにそこにもある姿にも似て ”








そこでは
言葉の順番はどうでも良くて
想いが印され
置かれている
存在している
たとえ言葉を
並べ替えようと
微塵もしない
強い想いが
ヴィジョンが
意思が
石が
そこに
ほら、そこに
そこに置かれている水滴が
ここにあるようにあって
まわりを写し込み
取り込み
内包し
周潤し
溶かし込み
溶解し
溶融し
融着し
光合し
昇華し
消化し
帰化し
気化し
幾何し
結晶し
コロン

” コロンと ”
落ちている
言葉が








もしくは
初夏の澄んだ冷たい空気の中であたかも
大地から剥がれいる
剥がれ落ちている
落とされている
まん丸い岩石(イシ)が
ここに落ちていて
そこにも落ちていてる
ころころ転がって
ころころと
コロコロと
落ちている岩石が
コロンと
置いてある
石が
ゴロンと
意思が
意志が
遺志が
意識が
ゴロンと
置いてある
言が








言葉
言葉
言葉


言葉、言葉、言葉、言葉、言葉、言葉


苦しんだだけ
言葉はあって
コロンと
意思が
言が剥がれている
” コロンと ”
落ちている
言葉が



” それはあたかも冷たい澄んだ水を湛えたガラス
コップの縁に写り込む周りを取り込んで水滴がこ
こにあるようにそこにもある姿にも似て ”


言が

剥がれていて
ある

 





自由詩 剥がされる言葉達へ Copyright beebee 2012-04-29 03:43:11
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