銀色の雨
春仙

堕ちてくる 堕ちてくる 後から
やむことなく
             銀色の雨



嘘の鏡が割れて飛び散っていく
細く砕けて堕ちていく

人間(ひと)の心に突き刺さり
人間(ひと)の夢を引き裂いて


     全てがみんな嘘で染まっていく


消えてしまう過去(むかし)が
薄れてしまう現在(いま)が
銀色の雨が人間(ひと)の全てを


突き刺して 
引き裂いて
散っていき
薄れていき
割れて壊れて

みんな みんな なくなって
銀色の雨だけがいつまでも
地上に堕ちてはきえていく

堕ちていく 堕ちていく 後から
やむことなく
             銀色の雨


自由詩 銀色の雨 Copyright 春仙 2012-04-27 22:21:56
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