静かな青
杉原詠二(黒髪)

青層の灯明を眺めながら
ゆっくりと煙を吐く
海が近いので潮騒が響いている
懐かしいと、ゆったりとした気持ちでくつろいでいる
すべての命が沈んでいく
夜のあいだにまぎれていく
鳥の鳴き声が控えめに物静かに
核爆弾が破裂したあとのような祭りの終わり
すべての物事は夕凪の静けさの中にある
静寂の歌をハミングする
それは生きていることの祈り


自由詩 静かな青 Copyright 杉原詠二(黒髪) 2012-04-25 22:47:30
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