背伸び
たもつ

 
 
休日のオフィスでひとり
コピーをとってる
何度とり直しても
文字や記号は
羽をはやし逃げてしまうから
白い紙だけが高く積まれていく
明日までに終えなければ、
と思う
明日がくることが
当然のことのように
窓の外から波音が聞こえる
高い建物が並んでいるけれど
それでも背伸びをすれば
うっすらと海も見える
 
 


自由詩 背伸び Copyright たもつ 2012-04-18 23:05:24
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