いとしきは・・
LEO

そこから舞いおりるのは
色づき終わる銀杏のあなた
ひらりひらりと、
いちめんを金色にかえ、迎える最期

いつかの夏のみどりは
記憶から遠のき
その匂いさえ忘れた今は
舞う様だけがあなたそのもの

「はかない」とは一時で
ただ舞う様が愛しくて
散るのではなく、舞っているのだと
最期の今日に、舞っているのだと

愛しくて、愛しくて、
舞い降りる様を
愛しくて、愛しくて、
あなたの最期を


あなたが芽吹き、みどりとなる頃
忘れてしまうでしょう
舞い降りる様を、愛しいと
思ったことさえ

忘れてしまうでしょう
あなたを、愛しいと
思ったことさえ
 



自由詩 いとしきは・・ Copyright LEO 2004-12-04 20:36:41
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