風、ひゅうひゅう。
とろり



風の匂いがあなたの胸においてある(ヨリソウヨルハイツデモトオイ)
真夜中のこころのようにみうしなうやさしい夢になれていなくて
口づけをしたゆび先におわかれをいうまで春は檻だったのに
白菜の甘いところをわけあってどうしようもなくひとりのふたり
抱き寄せあうたびにぽろぽろおりてゆくスノードームをむねへしずめる
胸底にたまったものが星になるまで背を撫でてあげたいとおもう
かなしみをかなしみぬいて私たち小さな棺のなかのたんぽぽ
どこまでも数えてしまう傷痕の わたしはずっとしあわせでした
好きなだけ風になってもいいんだよ(ワタシハスキマダラケデスカラ)





短歌 風、ひゅうひゅう。 Copyright とろり 2012-03-31 15:46:56
notebook Home 戻る