チェロ型のロボット
朝焼彩茜色
朝 バッロクを起こし
チェロ型のロボットにコーヒーを入れてもらう
愛情溢れる 故 また溢れさすだろう
無糖ながら 甘く 優しい 蜂蜜香りの マグカップの静けさ漂う 湖
憩いの小鳥と共に のどを潤す
予測とは 裏腹の現代を バロックと共に暮らしている
チェロ型のロボットは 体に似合わずDJだ ハードハウスは お手の物
幼き頃
時代に乗り遅れるなと 父が言った
ゴーイングマイウェイの私は
高次元のカラスの羽をかすかにもらい
黒光りする 賢い墨をつけて
いつも筆をとった
ハンディフォンより
わざわざ人に会いに行った
メールをするより
小さな絵画を貼り付けて 永遠に残る 紙々を送りつづけた
今を生き始めて
今の時代を愛し
どうであれ
時代に乗り遅れるなんて ない
皆 最先端の空気に 微笑まれていると 夢にも 誓いたい
憩いの小鳥と共に 深呼吸する
朝 バロックを起こし
チェロ型のロボットにコーヒーを入れてもらう
ゴーイングマイウェイの名残香る 無糖ながら 甘く優しいコーヒー
今もなお 私はロボットと暮らしている
体から バッハを奏でている
私は チェロ型のロボットと幸せに暮らしている