【 鴉 — crow — 】
泡沫恋歌

市街地の道路の隅に 
転がる猫の死体
それに群がる鴉たち 
餌に有りつけたとばかりに
黒い嘴でひき裂き 
死体をむさぼり喰らう

死肉は鴉の胃の腑で 
甘美な果実に変わる
狡猾な脳 強靭な生命力 
邪悪な黒い魔物 
血に染まった嘴で 
一羽の鴉が天を仰いで鳴いた

カアァァァーーー

蒼穹の空を舞う 
黒い翼の支配者たちよ
その眼に映るのは 
累々たる人類の屍なのか 
滅びの運命カタストロフ 
警鐘は打ち鳴らされたり



自由詩 【 鴉 — crow — 】 Copyright 泡沫恋歌 2012-03-24 07:15:18
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