金魚とメランコリー
青井とり
目をあけたら白い朝
ぼんやりした頭
カーテンはゆらゆらと
金魚みたいね
鳴らない電話に
突きはなされた気がして
わたし毛布から出られない明日からどこへゆこう
コーヒーはもう要らない
眠る時間だもの
「おやすみなさい」
わたしは金魚にささやく
もうすべて要らない
どこへもゆかないから
だって もう
手遅れだわ
自由詩
金魚とメランコリー
Copyright
青井とり
2012-02-18 19:32:43