赤いメトロノームが死んで
相田 九龍

赤いメトロノームが死んで
青い空に溶けた
灯がともり
薄明かりの朝は目覚めた

地中深くからの冷えた手
固い岩盤の協奏曲
大地は緑に染まり
花は変わらずにまた咲いた


寒さに凍えた夜を超えて
痛みを抱いて
それでもまだ裸足のまま
ずっと遠くの星を眺める

赤いメトロノームが死んで
灯がともり
花は変わらずにまた咲いた

赤いメトロノームが死んで
地中深くからの冷えた手

ずっと続く朝から
手のひらを伸ばす
薄明かりの朝から
ずっと遠くの星を眺める

空がどこまでも続くから
この場所は変わらずに美しくて
大地が緑に染まるから
それでもまだ裸足のまま


自由詩 赤いメトロノームが死んで Copyright 相田 九龍 2012-02-14 23:32:21
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