ソウル・ナイト
御笠川マコト

ディーバの死を
CNNのアナウンサーが
大げさに繰り返す
なんでクスリの所為って
言わないの。

ほら
リフレインしてるのは
馬鹿みたいに流行った歌の
高音のサビ、それから
あのひととの
不器用な夜。

残ったサラダの
やり場に悩んでる
妻の手首が
わずかに揺れるから
このひとなりに
馬鹿をしていた時代を
思い出していたこと、
隠しきれない。

そして僕たちはまた
オトナという言葉を
下着のように
纏って暮らす。


自由詩 ソウル・ナイト Copyright 御笠川マコト 2012-02-13 23:19:20
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