【 夢の中へ…… 】
泡沫恋歌

不条理な夢で目覚めた朝
もの憂い倦怠感で
頭の芯がズキズキ痛む

夢とか希望とかそんな言葉で
ちっぽけな人生を飾ってみても
掴めるものといえば
ほんのひと握りの砂だけ

現実をみろ
誰かの声が聴こえた
だから現実って な・に・さ

ここには必要なカードがない
湿った部屋はカビ臭いくて
カーテンの色もくすんで見える
無風状態に慣れて心が荒んでいく

ヘッドフォンを着けて
現実をシャットアウトする
もう誰の声も聴こえない

甘い砂糖菓子をひとつ
浅い眠りに誘われていく
いつか見た あのシャガールの
絵の中に溶けこんでしまいたい



自由詩 【 夢の中へ…… 】 Copyright 泡沫恋歌 2012-02-09 08:06:59
notebook Home 戻る