星の友達
服部 剛
飲み屋の座敷で
一人酒の盃を傾け
いつしかこの頬は赤らみ
脳みそは何処までも歪み
おぼろなる意識の内で
転寝
(
うたたね
)
にかくんっと首の抜ける時
夢の夜空にたった一つの星が
しきりに(何か)を云うように
強く、瞬いていた
目が、覚める。
閉店間際の飲み屋はいつのまに
しーんと静まり返っていた
「ごちそうそま」
暖簾
(
のれん
)
をくぐって
コートの襟を立てた僕は
先ほど夢に見た一人の友を探して
冬の夜空を仰いだ
自由詩
星の友達
Copyright
服部 剛
2012-02-07 23:27:05
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