屠殺係大募集
初代ドリンク嬢
残念でした。もう少しだったんですけどね。ほら、あなたの回答にはひどくムラがあるのです」
市役所が募集した屠殺係の試験に落ちた
受験者はどれくらいいるだろう
市民グランドに学校机が6つ
その前に試験を受けさせられた市民が並んでいた
わたしは落ちた
気の毒そうにわたしを見る頭の悪そうな市民課の男
なぜわたしは並んでいるのか
わたしは両脇を抱えられて一本の木のように立てられた柱にくくりつけられた
今回の屠殺係りの試験に落ちたものは白い煙で殺されるらしい
目の前に白い煙が見えてきた
寒い 寒い 寒い
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気がつくと毛布に包まれて家のソファで眠っていた
「このまま死んだことにしておけ、死んだことになってるのだから」
母と近所のおじさんたちは言った
意識が朦朧としている
息ができない
わたしは屠殺係りの試験に落ちて死んだふりをして生きていくことになった