雲の人
殿岡秀秋

夏の朝
海浜へ続く道
サンダルと
ランニングシャツで歩く
道端に月見草が揺れる

雲が盛り上がっていく
形が何かに似ている


腕がのびて
腰がひろがって
口が開いて
何かしゃべる

大きな雹が降ってくる
石ころがある
道の途中の木の枝に
蛭がぶら下がっている

何かしら悩み事は
絶えることがない
終りが海につながっている道は
その半ばで
なくなることはない





自由詩 雲の人 Copyright 殿岡秀秋 2012-01-17 03:57:25
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