ねこのしっぽ
理来

指切りをして差し招いてほしい
あわただしく生きていてほしい
てん、てん、と、時折ついてくる足跡を
少しでも砂のあぎとに残せますように











ほら、こんなにも多くの
積み上げられた本棚は
記憶を測る計測器














こんなに明るいね あなたビー玉転がす
こんなに静かだね あなた神様の真似してる
こんなに便利だね あなた、パンを焦がしてる
その日は大変な冬景色でした。
春先まで雨を待ちます。















いちばんだったこと。
旧くても空がながれていたこと
わたし、あなたのうそ、うたがいます
くるりくるり
うたがう自分をうたがいます
……ときどきね
今でも考え続けています
あなたもわたしもだれですか
あなた、わたし、ねこのしっぽ
見えそで見えない、ねこのしっぽ


自由詩 ねこのしっぽ Copyright 理来 2012-01-10 23:18:26
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