お礼のはなし
竜門勇気

お礼をですね、人に言い始めたら、一生かかっても一番大事な人に言えないのですよ。
大事な最後をとっといてもそれはきっといえない事なので一番最初に、一番大事な人に会いに行くといいですよ。
嫌な奴らがいますよ。自分の欠けた部分を埋めるのに本気になれる人たちですよ。
その人たちは本気で人を小馬鹿にしますから、自分があなたより優位であることに命をかけますから。
ですから、その人たちに関しては一旦置いといてください。もう連中はプラズマを目の当たりにした、韮沢編集長を目の当たりにした大槻教授クラスのパニック症状を呈していますので。
ミニ四駆に許されるならばジェットエンジンを搭載したいな、法の面で許されるならば、皆殺しも辞さないぞ。そんな人ですから。
ですので、繰り返しになりますが、一旦置いといてください。

というわけで、大事なことは最初にしてください。
心の底から最初にすればいいんじゃないですか。それを。
だから、そうやってれば大事にされたときかなり嬉しくなれる。かなり最高の気分を堪能できる。
詩を書く人は、その詩をいい詩だねといわれたら、凄く良いよって言われたら、その言葉だけで十年は書けますから。
どんな嫌な奴が何千人何万人やってきても、一言があれば、誰かがいいって言ってくれたら、書きますから。
逆に、その十年完全に、確実に誰も声かけてくれなくて、自分の書いてる詩がいいんだか悪いんだか、これはひょっとして私は知らずうちに与那国語(ユネスコに指定された消滅寸前言語です。)を操ってる可能性も捨て切れない、という幻想に取り憑かれるような状態になったとしても!
嘘でもなんでも、きれいでも汚くても、書けるんですよ。
だから、書けるんです。今みたいに、なにを書いても手ごたえがあんまりなくて、読んでもらうために書いてるんだか消すために書いてるんだかわかんなくても、何度でも書けるんです。
苦しくもなんともありません。何時間かけても何日考え込んでも、一からやり直せるんです。
多分僕はもう一番熱のある時期を過ぎましたので、もうほんとにぼちぼちしかやれませんが、是非、大好きだなと思う詩の人を見かけたら惜しまず「いい詩ですね」と言ってあげてください。

僕は青春の歪みを音楽と詩にぶつけて生きながらえてきたので、是非お礼をしたいなあ、と思って生きています。
なのでもう色んな意味で枯れてる僕の代わりに、沢山のありがとうをお願いします。
そこらへんを重点的によろしくおねがいします。徳を積むつもりで、募金感覚で、赤い羽根気分で、お願いします。
こんなことを言うとあれですが、その辺のついでに僕も誉めてくださると、(社会に対する)生産的な効果は一切ありませんが個人的にいい感じなので、いい旅夢気分なので、ついでですがよろしくお願いします。
あと地デジチューナーとかも欲しいです。安いのじゃなくてちょっと高いほうが嬉しいです。

追記
2011年ついに我が家は地デジに対応致しました。チューナーはもう結構です。
ただ、一度でいいのでWOWOWをこころいくまで楽しんでみたいのでそのあたりはまだ、僕に貢献する余地は残っています!
あと、一度でいいので生でオーロラを見てみたいです!今、あなたが試される!



***2009年ごろの日記に加筆、修正***


散文(批評随筆小説等) お礼のはなし Copyright 竜門勇気 2012-01-09 09:33:19
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