めまい
加藤

溶けたアイスクリームの香り
赤い部屋の中に迷いこむ花びら
風も吹かない場所で君が笑う
風の中私は無口になる

やはり私の中では
この先も君がずっといちばんであって欲しい
それでも忘れて行くのかもしれない私を
果てしなく追いかける君であって欲しい

はちみつをなめると起こる頭痛に
くらくらくらり
そしてその甘さにさえくらり

どれほど苦しく痛々しい時も
強い確かな自分を 続けたいのに
いつでも感覚は不安定
全部ここにいない
君のせいにできたらと思うのに

どれほどひどい時でも
君に助けられ
言う立場でもない私が
常にぐちるトゲに隠された思いを
ずっと君は知ってくれている

それは妄想か
現実か
この頭痛すらどちらかどうか
分からない未熟さに
花の香りを捧げる


自由詩 めまい Copyright 加藤 2012-01-07 21:47:01
notebook Home 戻る