小鳥のように
石田とわ



                小鳥が啼いて朝を告げた
                巣からとびだしたのは6羽だ
                あのちいさな翼で大空を飛び
                空と巣を行ったり来たりして
                一日を過ごすのだろう
                電線にとまって休んだりしながらね
                
                日が暮れれば啼きながら巣にもどり
                寄り添って眠るのだろう                
               
 
                きみが死んでもわたしは生きる 
                これはね、もう決めた事なんだ


                小鳥のように生きるのだと、


                きみの命がまだあるならば
                それまでのあいだ寄り添っていよう
                死んでしまったときは
                せめて夢のなかで添い寝してくれ
                
                その腕のなかでだけ啼いてきた
                きみが死んでも
                ひとり慰め啼くだろう
                
                けれど泣きはしない                



                小鳥は啼いても

                泣きはしない
               






 


自由詩 小鳥のように Copyright 石田とわ 2012-01-07 12:11:31
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