アングラの緞帳(三)
信天翁

旧制中学の同窓会報で 訃報の囲みを見る
    そういえば 一年先輩もひょっとして

マイ・ポストに 舞い込むのは               
              砂ぼこりばかり

あゝ それにつけても
  ていさいのいい 高齢者ではなく
  ぶさいくな 老齢者となった いま
               たえまなく
ふやけた瞼から 浮かんでは 消え
       消えては 浮かぶものがある
          歎異抄の 第一章である


自由詩 アングラの緞帳(三) Copyright 信天翁 2012-01-02 09:43:52
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