ミッドナイト・マグナム
TAT
今日は本当に久々の休みだから
爆睡しようと思い且つ
わざと目覚ましはそのままで
明日慌てて起きて一瞬焦ってその後もっかい寝る
そういう小確幸もご丁寧に仕込んで
寝たら
五時前に目が覚めて
目覚めてすぐに気が付いて
我ながら寂しく笑ったよ
『寝るにも体力が要る』ってほんまなんやなー
サンタ五日前から
大晦日の夕方過ぎまで
仕事がパンパンで
そこまで頭が廻ってなかった
さてじゃあ
餘部の灯台でめでたい旭独り占めで拝むべしかと
悩んだが
結局何故だかプレステを立ち上げて
グランドセフトオート
ピカピカのハマーで
人を何人も轢いて
追って来たFBIを
ウージーで殺した
やがて朝が焼けて
ホープ吸いながら
カーステに忌野清志郎&JBとボールペンで走り書きのMDを前戯も無しに差し込んで
ヘイ
アメリカ
大人の財力で
ゾンビ相手のシューティングゲームに
三千六百円突っ込んで
右手に赤
左手に青の
プラスチックのマグナム
弾丸が切れたら足下のステップを踏みながら画面外を撃って弾丸を補充しろ
信じられないくらいにダサい二丁拳銃のくわえタバコで
豊岡のゲーセンで
正月をやり過ごしていたら
女学生がたまたま通りかかって
僕に非常に分かりにくい求愛のポーズ
でももう
ウザイ
千円をあと三枚渡すから
さっさと全部両替機で百円玉に換えてこい金髪
懺悔も道しるべも
どうせ最期の最期にたったいっぺん
集金に来るだけだ
自由詩
ミッドナイト・マグナム
Copyright
TAT
2012-01-01 22:21:25