冬の輪郭
灰泥軽茶

枯れ葉が落ちて
空に向かって木々の枝が
生命の脈絡を
とくとくと
打ちながら伸びている

空はとても澄んでいて
いつもより遠く遠くから
眺めている気分だ

裸の枝は
墨汁画のように
いきいきと
ほとばしり
うねり楽しんでいる

私は手を伸ばし
体を一直線に伸ばし
うねりうねり
どうにか届かないかと
かかとだちする

そうすると影絵のような
うすいぺらぺらの結晶が
いくつもいくつも
はらはらと
落ちてきて
首筋をキュンと冷たく撫でていき
冬の訪れを告げていく


自由詩 冬の輪郭 Copyright 灰泥軽茶 2011-12-24 00:40:57
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