夜泊
Giton

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さびしさは都会でこそ味わうもので
見知らぬ人間の真只中での心地よい
感情だ人のいない世界にさびしさはなく
青いきょうふに身体の芯まで透き通る
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 ボクハイツデモキミノスグソバニイテ
 キミハボクニハキヅカナイカラ
 ノノカゼノヤウニスキトホツテ
 ボクハイツデモキミトヰル
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逃げようとすれば気持ちは紛れるし
暖かくなるがそれは自殺行為だと知っているので
じっと身を守っていることは散文的な営みだから
いっさいの感慨と無縁な事務的な苦痛なのだ
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 ボクハイツデモソバニイルノニ
 キミハナホキヅカウトハシナイカラ
 ノノカゼノヤウニスキトホツテ
 ボクハイツデモソバニヰル
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こんなときに口ずさむのはかつて
親友が作った誰も知らない恋の唄
皆に忘れられ友は彼岸に旅立った
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 キミヲツタフツメタイシヅクガ
 ボクノヒトミヲナガレサル
 キミカラアフレルアツイトイキガ
 ボクノマブタニシミトホル
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人のさびしさは都会でこそ味わうもので
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ここにあるのは
ここにあるのは青いきょうふそのものだ
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自由詩 夜泊 Copyright Giton 2011-12-11 01:44:16
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