【 雪の日 】
泡沫恋歌

窓の外で雪が舞っている 
窓ガラスについた雪の結晶は
やがて溶けて 
雫となって流れ落ちる 
涙のように

こんな雪の日だった 
あなたとふたり雪の中を歩いたね
吐く息も白く 
身を切るような寒さだった
だけど 
あなたのコートのポケットの中で
握り合ったふたりの手は 
とても熱かったよ

あなたさえいれば 
寒さなんて感じなかった
好きで好きで堪らない 
決して離れたくないと
そう思っていた……

それなのに 
ふたりは別れてしまったね

あなたの裏切りを 
別離という方法でしか
許せなかった
あの頃の
わたしの幼さ 未熟さ……
 
だけど後悔はしてないよ
だって それは神さまが与えた 
ふたりの運命だったんだもの

窓の外で雪が舞っている 
明日の朝には降り積もるだろう
こんな雪の日 
あなたもわたしのことを 
想いだしているかしら


自由詩 【 雪の日 】 Copyright 泡沫恋歌 2011-12-08 07:52:59
notebook Home 戻る