鳥の意思、それは静かに
宮岡絵美

時間がないと

あなたの声がして

水色のひかりが

瞬き続けるのが見えた


深淵を覗き込もうとする無数の眼を

ひたすらかき分けて進む

子どものような眼で

誰も知らない街へ会いにゆきたい


わたしたちは違うが故に平等であると

思うのだけれど

その意識はほんとうか

誰もが理想を隠し持っていて

そのことは驚くにはあたらない


一本の線から

たちまち拡がってゆく概念が

わたしを怯えさせ

そして支え続けている

地平に燃え拡がってゆくのだ

静かに簡潔に

意思となるだろう前提を秘めて

遠く


静かな瞬きは

やがて白く大きな鳥に変わり

我々を乗せて

ずっと淡くけぶる水平線の向こうまで

飛んでゆくのだ



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自由詩 鳥の意思、それは静かに Copyright 宮岡絵美 2011-11-30 13:53:33
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