朝そそぐ朝
木立 悟
水の寒さ
河口の唇
置き去りの光
さざ波と迫害
水紋を噛み
沈む硬度
渦をなぞり
冬はとどまり
空に巻きついて
熱は過ぎ
角は羽
反射を 前へ前へと散らす
橋の無音
武器の裏の言葉
月を縛る言葉
街をしまい
街を重ねる
道を進む 水の背
銀のせた舟
曇が降らす火を
曳いてゆく
雨は街を 空へ運ぶ
泡が降り 目をつむり
朝は手のひらに華やいでゆく
自由詩
朝そそぐ朝
Copyright
木立 悟
2011-11-29 20:28:48
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