笑顔の数
桜 歩美

今日がこれで終わると思うとき

一日笑顔であったかどうかを

数えてしまう

そんなこと本当はしてはいけないはずなのに



自分が笑顔かどうかはあまり重要でなくて

君が笑顔であったかどうか

どのくらい笑っていたか悲しませてはいないだろうか

我慢させてはいないだろうか

いつも頭を駆け巡る



過保護だとか過干渉だとか

そういうのどんなに言われても

かまわないんだ

別に執着しすぎているわけではない

ただ君が幸せであってほしい

ただそれだけ



声掛けも

少ない私

今日何があったのかを

聞いてあげる余裕もないことも多い

笑顔の数を思い返してみて

少なかったと思うと

とても心配になり

多かったと思うと

安心する



母親ってそういうものなのか

私には客観的にしかとらえられないその存在が

間違ってもいいけど

愛だけはきちんと注げていますように

今日もそれだけを

ただ祈る



自由詩 笑顔の数 Copyright 桜 歩美 2011-11-26 10:19:20
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