ノート(糸水)
木立 悟
とどまらせようとするかぎり
けしてそこにはとどまらない
手をとり 馳せる
見えない姿
見える意思
ほぐしても ほぐしても
つむぎあうもの
暗い光の
いちばん近い雲から
淡い匂いの水滴が来て
ひろく ひろく
つながりながら
空に泣くすべてのもののための
飛べない羽衣になってゆく
自由詩
ノート(糸水)
Copyright
木立 悟
2003-10-19 23:06:50