subaru★

あのはがねの壁を
いつしか破れると信じて
今日まで生きてきた

壁一直線に何度も叩いた拳は
赤鬼よりも おどろおどろしく
涼しげな白の壁が 次第に青くなっていく

この一振りで割れる
ワインドアップで振りかぶるアイツも
俺と同じく渾身込めて この一球に賭けてくる

白球がバックスクリーンに吸い込まれ
歓声と共に割れた

そして
俺が産まれた


自由詩Copyright subaru★ 2011-11-20 04:02:14
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