畜生
長押 新


また泣くのか
また泣くのかと
母が問う

今日こそは泣くまいと
幼い私は唇を噛む
妹が隣で笑っている

痩せた身体には
いくつもの痣
それというのは母が
私のことを嫌いだったからだ!

畜生
畜生
畜生!

それというのに
私の方は
母を愛してやみません



自由詩 畜生 Copyright 長押 新 2011-11-03 13:39:51
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