凍土の化粧
狩心

触れるものすべて滑り
加速度を与えられ
宇宙の彼方に吹き飛ばされる

滑走した形跡は
反射されながら剥がれ落ち
足元に実体 宙に残像の音を残す

残像の音 溜まり、暴れ
ぶつかり合う 、空間は無限に仕切られて
細分化されていく、最小単位の存在しない因果 永遠に
溶けるということ、境界線もなく 不和の和

人生を懸けて少しずつ摩擦されていく凍土、
灼熱の体内は爆発という死の完成を求めて
凍土の化粧の中の
無の空間にどんどんとさらに厚く 雪結晶の血実をォ!
灼熱の
数多に呼ばれた憎念の辺 異化し
土 連続の撒き 湿度の 失言、美他美多していく 泥脳の
敗戦の過呼吸に 風 暴れ、
肋骨が胴体前面から皮膚を引き裂きながら起床し
着陸の着色をばら撒き、 宙の残像の音を鷲掴みに囲い取り込み …

わたしは再度、凍土の化粧を施す
時間は関係ない
一分だろうが百万光年だろうが、
空間は意味を成さない
この無体席過呼吸の税、免疫、すべてから搾取する税系、免疫、無体積、過度の同音、
結晶されていく 指先と足先と判断できない 裂けた枝の広がる響き、 空を汚染する体内の音、

わたしは選び、存在する
座標は明滅を繰り返し 観察される
わたしを殺すべき新しきわたしたちに細分化され
それでも尚、自分で在ろうとするが、

愛すべきものすべて滑り
加速度を与えられ
宇宙の彼方に吹き飛ばされた

滑走した形跡は
反射されながら剥がれ落ち
足元に結果 宙に原因の音を残す

原因の音 溜まり、暴れ
永遠に死は完成されず、最大単位の存在しない因果 その一点に於いて、
生きることができた着陸の着床

わたしは一欠けらの哀しみも見せず
感覚、感情に満ち溢れ、強い。

そう思えるべき根拠は
永遠に解け出ることができない
今この、苦しみのわたしに他ならない。

否定も肯定も、無さえも、
人の意志の強さに洗い流されて、
加速度を与えられ、
宇宙の彼方に吹き飛ばされる

 第四の収穫
 父と母、娘と息子の
繋がり合った箱の 占拠した空間の
遠心分離機の再動、再功徳、そしてその鮮やかな彩度
邪魔させない強い意思の、守るべくの第五の収穫!
 第六の収穫
 第七の収穫 第八の収穫 第九の収穫
第十の収穫 第十一の収穫 第十二の収穫 第十三の収穫 大円 百万光年の社

俺達に引き裂かれるべき解放の体内はない
 胴体前面の皮膚を引き裂きながら起床した肋骨は静かに
横たわる。地平線に、血塀繊維に

 目を身開いて揺れて、

   凍土の化粧は罅割れの声に吸い込まれていく−o−o

 私達はすべての影の因果を
 許さない、
光の中で溶け消える 一となる真実の悦楽さえも許さない

 まだあるよね? そうだ、
我々は我々の愛の風景をもっと
 超えていかなければならない


 ・           ・






 ・           ・
            

              − 温度に囚われている君の中の
                 細分化された君たちへ
                   伝えたいことがある −


自由詩 凍土の化粧 Copyright 狩心 2011-11-02 13:30:42
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