あすなろ
subaru★

この香りが五月でもないのに
懐かしさが全身にほとばし
僕は気になる この香りが

逆らいに倒れた僕をそっと
この華奢な体が抱いてくれた

揺れまいと
木の葉がかたくなに風を拒む

揺るぎ無い心を持つ
この一本気な性格の
そんな翌檜あすなろが好きだ

今日も あの樹になれなかった
明日こそ絶対に・・・って
先送りでもない強い信念が地中で根を張る 

あの立派な大樹になれないのは
みんな知っていた
それでも育てと明日へ繋ぐ

次に此処へ戻ることが出来たなら
僕が この木になると願わずにはいられない
たとえ 大それたものになれなくても


自由詩 あすなろ Copyright subaru★ 2011-10-31 05:02:41
notebook Home 戻る