地球儀の声(二)
信天翁

    死んでいる鬼瓦めざして
        何の予告もなく
     銀色の竹とんぼが来訪
          唸りながら
       怒鳴りつけてきた
  隣り町の宝石店の宣伝である
      (自己満足みたいな)
 三回ばかり飛びまわったあげく
     南の空へ去っていった

           その途端
  どこかで昼花火を打ち上げた
       ポーンと一発だけ
(竹とんぼを無視したかのように)
   ほこらの祭りなのだろうか
    地球儀の声なのだろうか


自由詩 地球儀の声(二) Copyright 信天翁 2011-10-30 20:12:52
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