ペダルの重さ軽さ
灰泥軽茶

ペダルを踏んでどこまでもゆこう
時間の感覚はなくなり
どこにいるかもわからなくなり
やがて夕暮れ

遠くを眺めれば
レモン色のフリスビーがたくさん飛んでいる

まわりを見渡せば
皆どこかに向かって歩いており
背中に薪を抱えているようで
どこかに帰る場所があり火を灯すのだろう

私は帰る場所の見当がつかず
大きなアーチを描いた橋に向かって
全力でこいで走り登っていく
どこかに向かって淀みなく運ぶ
自動車と川の流れは断続的に光を放つ

私は帰る場所の見当はつかないが
にっこり笑い体中を風に撫でられながら
気持ちよく坂を下りて行った


自由詩 ペダルの重さ軽さ Copyright 灰泥軽茶 2011-10-28 00:57:09
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