遠吠
faik

奇を衒う、という作風は
技才ある方がやるもんです
私のようなあんぽんたんには
到底真似できやしないのです


弁えております
それに及ぶ才がないことも
学に費やす気がないことも
努力を続ける意地がないことも
あるのはただただだらだらと
だらだらと過ごした歳月だけ
それ以外には御座いません


それでも日々、肌で感じ
浮かぶ想いは確かに在って
どこかに追いやってしまうには
あまりに育ちすぎてしまったそれを
吐き出さずにはどうにもいられず


拙い語彙を掻き集め
ヒトツオボエをすり減らし
くたくたになったコットンを
なんとかそれらしく継ぎ合わせ
人様から見れば大変みすぼらしく
或いは不快感さえ与える様で
やっているのでございます
今日も今日とて 今日も今日とて


自由詩 遠吠 Copyright faik 2011-10-17 23:37:46
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