虚像
subaru★

透き通ったグラスに
白く砕けた貝殻を入れる

カラカラと乾いた音が
私の耳を潤す

グラスに耳を当てれば
澄んだ音色が

脳天から足の爪先まで
私の体を支配する

あなたは恥ずかしがり屋だから
私は一呼吸おいて

グラスに曇りを吹きかけ
虚像から遠ざけた


自由詩 虚像 Copyright subaru★ 2011-10-14 18:31:38
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