希望をもっては
挫折をおぼえ
夢を見ては
幻想と気付き

目覚めては
明るさにうちのめされ
眠りにつけば
だるさが増し

自らの闇が
意識にのぼれば
自らの不如意に
恐れをいだき

人の中に生きられず
生活の涸渇
現実に生きられず
世界の拒絶

投げやりになっては
自己を嫌悪し
自己内の解体を
試みて握るペン

ペンを握れば
ナイフは握らない
ペンとナイフの
身を削る切っ先

脳か胃の血か心臓か
心のありかはどこなのか
この切っ先で
心を掌握できるだろうか