ドットを追って
空中分解

暗がりの中手探りで部屋の中を歩く

足が一つ欠けている机が言った

もうすぐ星がつく

二脚の椅子は

それは違う、理由がない

と言った

形だけの窓枠はあくびをしながら

夜中の三時だ、静かにしてくれ

と囁くように言っている

鏡はまるで自分には関係ないと言うように

だんまりを決め込んでいる

それでもみんなが気になるのか

ときおり辺を見回しては

やはり憂鬱だといった感じで

咳払いをしている

そこでぼくも何か言ってやろうと

部屋の真ん中に、あるいは

見当違いに端っこかもしれない

場所まで行って

ぼくは中指をこんなふうに曲げられるんだ

と言って、実際にやってのけた

暗くて見えない

嘘つきだ

とみんな一斉にやじを飛ばした

早く星がつけばいいのに、と

ぼくは思った

でもそのことは口にはださなかった


自由詩 ドットを追って Copyright 空中分解 2011-10-07 09:58:22
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