天の声
服部 剛
世界を征服した、孤独な高い塔の上から
広い地上を見下ろすより
たった数人で集う、ひとつの場所を
素朴な
日向
(
ひなた
)
でみたしたい
「私は正しい人である」
と胸を張るより
「私は正しくなれません・・・」
と頭を垂れる稲穂になりたい
時折、天から吹き渡る
(風の目)が、空にひっそり
目蓋
(
まぶた
)
を開けば
地上の小さきものにこそ
「愛しい
吾子
(
あこ
)
よ・・・」と呼ぶでしょう
自由詩
天の声
Copyright
服部 剛
2011-09-15 23:55:44
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