光陰
Seia


一ヶ月と一週間が並べられていて
レジの横には揚げたての一昨日

握りしめた過去を払って
少しばかりの現在を手に入れた

耳から聞こえる一寸を繰り返して
片手じゃ足りない隙間を集めて
駅に着いてさっきを改札に入れる

早すぎる秋を横目に歩いて
流行りの夏を着る私は鬱々しく
いつかの春に後ろ髪を引かれ
来年の冬が遠く前の方にある

足を止め休んだ午後では
昼過ぎを足元に置いて
冷やされた早朝を飲みなから
迷宮入りの深夜を静かに読む

本当は未来を手に入れたいけど
結局は今日が精一杯みたいで
明後日を見ながらそんな事を考えた
そうしたいつもの昨日を
去年と変わらず過ごしている


自由詩 光陰 Copyright Seia 2011-08-31 03:56:11
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