光陰
Seia
一ヶ月と一週間が並べられていて
レジの横には揚げたての一昨日
握りしめた過去を払って
少しばかりの現在を手に入れた
耳から聞こえる一寸を繰り返して
片手じゃ足りない隙間を集めて
駅に着いてさっきを改札に入れる
早すぎる秋を横目に歩いて
流行りの夏を着る私は鬱々しく
いつかの春に後ろ髪を引かれ
来年の冬が遠く前の方にある
足を止め休んだ午後では
昼過ぎを足元に置いて
冷やされた早朝を飲みなから
迷宮入りの深夜を静かに読む
本当は未来を手に入れたいけど
結局は今日が精一杯みたいで
明後日を見ながらそんな事を考えた
そうしたいつもの昨日を
去年と変わらず過ごしている