海のスケッチ
あすくれかおす




つめ/たい/針の/切っ先が
たくさんに割れて/糸になり
行く先々でつながった
水の末端があったんで
黒くてつめたい水底に
いまある名瀬を問うものの
わたいらの/海の魚たちには
なんの回答もあらわれない




かいとうして、いま
</tips>
とかして、いま
</taps>
のばして、かみ/さまがたばになって
しんじ/ろって
降り/落ち/てきて引っ張って
この手を、はやく
救われるようにって
あわてたって/子どもだったら
名瀬かわかるまで信じない




ここはどこで
誰が子どもで
大人はいつも開幕って騒いで
かいまくって/あさって/
いるのが漁師ではなくて
名瀬かどうか
わからないままでいると
伸ばした
かみさまが束になる
振りほどいて
とかして、
会話/くったくなくて騒いで、
しおさいになって、
ざざんと
別れる、
さよならって、
声はいつも、
届けるわけでもなしにする




があどれえる/ゆるゆると続いて
きたみちのとおりに帰ってみても
そこは、いつも別の時間だった
なぜが、ざざんといつも問う海から
たくさんの糸がたちのぼり
(かいとうして/tips)
ふってくる、
(地図でいえばこのあたりなんだけど、/taps)
目的地は、
目的を上乗せしながらいつも去り
針は、
わたいらと、
子どもたちと、
ざざんと、
つめたくなっていく海と、
すべてが
かさなっていく
一枚の影を、
夜通し、
縫っている










自由詩 海のスケッチ Copyright あすくれかおす 2011-08-24 15:59:49
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