六十六年まえの今日
吉岡ペペロ

六十六年まえの今日

セミが朝からの暑気を鳴いていた

あのひかりや

爆風や

炎熱の地獄のなかに

どうしておれはいないのだ


六十六年まえの今日

いまのおれのように汚れた人間は

あのひかりや

爆風や

炎熱の地獄のなかに

いなかったのにちがいない


六十六年まえの今日

セミが朝からの暑気を鳴いていた

あのひかりや

爆風や

炎熱の地獄のなかに

どうしておれはいないのだ








自由詩 六十六年まえの今日 Copyright 吉岡ペペロ 2011-08-06 22:13:56
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