充電器
服部 剛
一日の仕事を終えて家に帰り
コンセントの穴から
線をつないで
充電器に、電話を置く
旅先の長崎で出逢った
お爺さんがくれたマリアのメダイを
両手に包み瞳を閉じて
僕はソファに、腰を下ろす
「この体という器に納まる
一つの青い魂を
漲
(
みなぎ
)
る程に、充電せよ」
明日も誰かの連絡に
電話はぶるっと鳴るだろう
僕は天からの連絡を
受信するものになろう
自由詩
充電器
Copyright
服部 剛
2011-08-05 23:11:53
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