◆時々くじらと寝ています
千波 一也



やんわりと拒否されるのが心地よく
時々くじらと寝ています



穏やかな茶封筒みたいになりたくて
月夜にこもるふくろうの森



浴びるならクラゲの嘘が良いでしょう
色とりどりの傘・からまわり



しろくまのふるさとは、そうシャーベット
スプーンで削って、じわじわ削って



秘密からもっとも遠いサンゴ礁
素手でふれたら凍えてゆきます



ポケットをこよなく愛する白象は
鼻だけ出して握手をたしなむ



こうもりが優しく首を噛んだから
もう帰れない、世迷い言には



心地よく裏切りなさい 白昼夢
水面のさかながわたしを呼ぶまで










短歌 ◆時々くじらと寝ています Copyright 千波 一也 2011-08-01 15:10:46
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【定型のあそび】