独りのロンド
こしごえ





明け方の空へ左様なら
わたしはいつか
あちらへ行く。

終わることが出来ない
という のは ある意味、
絶望である
永遠の命なんて。透明な
花時計が求心する眼球の
水分はいずれ
雲になるむこうは遠いさ

今は
ほんのりと暗い。明日はまだ

影はずっと 透けるばかり。
内にある道を歩むものがいる
それぞれを
それぞれ(種子を生み落とし
果てる
足元の草陰は風に映る

零れましたね。これで
帰る
明日の家に
大気が、しぃん、とさわいでいる

もういちどいう
「果てしない終りをえたの」と
あのまるい果実は。うなずき
聞こえて来る、明かり
あふれる正午
二度と無い今をおもい出す回旋塔の同心円
一歩 一歩ふみ鳴らす
宙返りする左様なら

明け方の空(
あなた(? てをふる
こちら(反射する空は青く

















自由詩 独りのロンド Copyright こしごえ 2011-08-01 06:35:52
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