カレンダーの鞭(五)
信天翁

電柱の蛍光灯は黄なく 痙攣している
物売りの笛が 硬直するなかで

アベニューの水銀灯は白く 動揺している
いとおしい片蔭が 逍遥するなかで

あてにならない「骨」の呻きごえ
  あてにしたい「肉」の歌ごえ
    あてになった「血」の呼びごえ

でも 夜の深まりにつれて
  カルマは消えはじめていた
(まさに 忘却こそ 救いなのだろうか)


自由詩 カレンダーの鞭(五) Copyright 信天翁 2011-07-31 20:09:44
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